親を送る日 東京都の緩和ケア病棟(ホスピス)について

こんにちは、りすこです。

わたしが体験した「親を送る」をテーマにお話ししたいと思います。

これは重く悲しい話ではなく、いつものように好奇心旺盛な私が、日々起こったできごとを体験談として綴るものです。

これまでの経緯はこちらです。

目次

89歳の母、入院中に転院先を決めるように言われる

1年前にガン宣告を受けていた母が救急車で運ばれたのは89歳の時です。

入院中に容態が変化して起き上がることができなくなっていました。

医師にはこれ以上治療はできないので、退院で自宅療養または転院を考えてほしいと言われました。

「このまま病院に入院させてもらうことはできないか?」と聞いた答えは、

「病院は病気やケガの人を元の生活に戻れるように治療するところ」

「治療の終わった人には退院してもらわないと、治療を望んでいる人が来れない」

との定型文のような言葉でした。

見放されたような悲しい気持ちになりましたが、納得する部分もあり、これから何をするべきか考えることにしました。

要介護認定の申請は時間がかかる

まずは要介護認定について確認しました。

母の病気はガンで進行性

とわかったのが1年前です。

その頃は普通に生活できていたので

「役所に連絡して介護保険の面談は済ませておいてね」

と母に伝えていたのですが、他人事のように思っていたのか何もしていませんでした。

半年後の12月21日に1回目の面談がありました。

その後、年末年始がはさまったことで判定が進まず、緊急入院時の1月20日になっても、介護保険については返答がない状態でした。

役所に電話で確認したところ、申請者が多く確認に時間がかかっている、とのことでした。

取り急ぎ、2回目の面談が必要とのことで、入院中の1月21日に約束しました。

結論として、要介護認定は下りず、利用することはありませんでした。

自宅療養または介護施設に入る場合は必ず必要になりますので、早めに申請をすることが必要です。

介護保険の申請が進まなかったので、取り急ぎ退院した後の施設探しを始めました。

まずは情報の豊富な「みんなの介護」で情報収集しました。

老人ホーム検索サイト みんなの介護

緩和ケア病棟を検討する

介護施設の情報をインターネットで調べるうちに、末期ガンの人は緩和ケア病棟を利用できると知りました。

さっそく病院の相談室で相談しました。

病院なら私よりも多くの情報をもっていると思ったからです。

緩和ケア病棟に転院するには様々な要件と準備が必要という説明で、具体的に病院を挙げてはくれませんでした。

むしろ、あまり勧めていないような雰囲気を感じました。

わたしはそこであきらめたくありませんでした。

緩和ケア病棟は健康保険の範囲で利用できる

通常、個室で手厚い看護というと差額料金が発生します。

高額療養費制度は日本に生まれてよかったと感じることのできる健康保険の制度です。

母は世帯を分けていたので、所得は年金だけの低所得者として判別されました。

このおかげで、毎月の上限額は44,400円でした。

東京都の緩和ケア病棟のウェブサイトをすべてチェック

私は東京都に家があるので、まずはどの病院に緩和ケア病棟があるのかを調べました。

調査時に東京都に緩和ケア病棟のある病院は33ありました。

それぞれの病院のホームページを閲覧して、自宅と私の職場から通える範囲で条件の合いそうな4つの病院をピックアップしました。

東京逓信病院
NTT東日本関東病院
聖ヨハネ会 桜町病院
救世軍ブース記念病院

緩和ケア病棟を知る – 東京逓信病院

病院のホームページには緩和ケアの方針や病室のことなど掲載があります。

東京逓信病院はホームページで毎週木曜日に更新する病室の空き状況を公開しています。

https://www.hospital.japanpost.jp/tokyo/gan/gan_kanwabyoutou/index.html

料金について
緩和ケア病棟に入院するにあたり、特別な料金がかかるのではとご心配される問い合わせがありますが、費用の自己負担分については一般病棟で入院された場合と変わりません。
なお、他医療機関からのご紹介の場合は、入院可否の判断のため面談を行います

このような記載があり費用や実際に入院できるのか不安だったので安心できました。

自宅と職場から距離があったので候補の1つとして心の支えになりました。

緩和ケア病棟を知る – NTT東日本関東病院

NTT東日本関東病院は山手線、五反田駅から徒歩6分の便利な立地でかつ環境も申し分ありません。

差額なしの個室があり人気が高いようです。

長期入院は不可で「状況によっては有料個室に切り替えることがある」と記載があったため候補から外れました。

緩和ケア病棟を知る – 聖ヨハネ会 桜町病院

聖ヨハネ会 桜町病院は東京都小金井市にあります。

名前のとおりキリスト教精神をベースにした病院で聖ヨハネホスピスとして運営しています。

暖炉のあるラウンジや花が咲く庭園など、こんなところで看護されたら幸せだろうなと思いました。

電話で問い合わせたところ、健康保険内で入院できる部屋はなく、1日あたり10,000-15,000円ほど必要ということで、候補から外れました。

緩和ケア病棟を知る – 救世軍ブース記念病院

救世軍ブース記念病院は東京都杉並区にある、社会に奉仕する病院というイメージが合う病院です。

緩和ケア病棟をホスピスと呼びます。

屋上庭園があったり、基本的に個室であること、慈愛の精神が病院のベースなところがいいなと思いました。

救世軍ブース記念病院の緩和ケア(ホスピス)医療連携室(医療福祉相談室)に電話相談をお願いしました。

受付の方は常に寄り添う姿勢で親身になって話を聞いてくだいました。

母の病状の場合、受け入れ可能と回答があり、心からホッとしました。

緩和ケア病棟に入院できる見込みになり希望が見える

救世軍ブース記念病院の電話相談で、転院に向けて準備を始めることになりました。

① 主治医に連絡して書類やデータを用意

・診療情報提供書
・血液検査データ
・ホスピス(緩和ケア)調査票(当院書式)
・画像(CT・MRI等の画像資料)
・治療方針の説明と同意書

② 緩和ケア側で書類を検討

③医療ソーシャルワーカーと本人または代理の家族との面談と病棟見学

④ホスピス外来を受診

⑤ホスピス入退棟審査

⑥転院

という流れになります。

今日明日ですぐに転院とはいかないです。

おおむね、他の緩和ケア病棟も似たような流れになります。

この関門を乗り越えて、最期は安らかな環境で過ごしてもらいたいと思っていました。

緩和ケア病棟(ホスピス)へ転院は叶わなかったけれど充実感

主治医に書類を用意してもらっている間に母の容態が急変し亡くなりました。

返却された荷物と書類の中に医師がホスピスのために発行した書類が入っていました。

わたしは病院のベッドではなく緩和ケア(ホスピス)の環境で最期の日を迎えてほしかったので

「書類、今頃か』

と思いました。

少し時間が経つと「わたしは迷いながら最善を尽くしたんだ」という充実感のような気持ちに変わっていきました。

ホスピスの転院は叶いませんでしたが、病院の看護師のみなさまには親切にしていただきました。

可能なら最期までその病院にいたいという母の希望は叶ったことになります。

もしも緩和ケア病棟への転院を断られていたら、選択肢として介護施設への転院を視野に入れていました。

介護施設を探すポータルサイトをチェックして、心の準備をしていました。

私は「みんなの介護」で情報収集していました。

高齢者ホーム検索サイト みんなの介護

親の介護、見えない不安から光を見つける

親の介護はできれば避けたいけれど、避けられない場合があると思います。

私は外で働くことが生きがいなので、在宅介護はしない意志を持つことで自分を支えてきました。

もしも同じような気持ちで不安になっている方に少しでも参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

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